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アルファ156レポート2002

GTA!(02年7月)

 

かなり遅れ気味ですけど、GTAレポートです(笑)。
2001年の11月、アルファ乗りになって二度目の東京モーターショウに行った時、真っ先に見に行ったのがアルファのブースでした。あの歴史的ネーミングである「GTA」が市販車として復活するということで、ぜひ一目見たいと思って。壇上にレイアウトされ、しかもウィンドウがブラックアウトされていたので内装までは見ることができませんでしたが、なかなか迫力のあるデザインながらノーマルと劇的に変わったところもなく、現行156乗りとしては少しホッとしたことを覚えています。

そしてカレンダーは進んで2002年の7月、車検を受けにディーラーを訪れた際、そこには自分の目を疑う物体が鎮座していました。156GTAです。1週間後が正式発表だったので、もしかしたらカタログぐらいはあるかな、という淡い期待を持っていたのですが、まさか発表前に実車が展示してあるとは思いませんでした。ということで、車検整備の内容の相談もそこそこに、展示車をじっくりと眺めさせていただくことにしました。
 
光の色温度の関係で、ボディーの色がモーターショウの時とは違って見えますが、どちらもロッソ・アルファと言われるレッドです。この他にも、現行車にはないメタリックブルーやヌヴォラレッドという色もあるそうです。ヌヴォラレッド、見てみたいなぁ。ヌヴォラブルーのあの幻想的な色の変化が、赤色でも見られるのでしょうか。ちなみに、日本に入ってくる初回ロットは8割以上がこのロッソアルファだそうです。
外観で目を引くのが、フロントからリアバンパー下まで続く、ボディー一体のエアロパーツです。現行にも純正で用意されている、ツェンダー製のエアロを、さらにボディーに馴染ませたような造形で、見た目の違和感はまったくと言っていいほど感じません。ツェンダーのエアロを見た時も思いましたが、156のデザインのうち、特にフロントバンパー下の部分に関しては、こういったタイプのエアロが付いていた方がしっくりくるような気がするのですが。 むしろ、このエアロでデザインが完結していたものを、実用上の理由などからひっぱがしたような気がするのは、私だけでしょうか。ともかく、それくらいこのタイプのフロントスポイラーはドンピシャに似合っています。

リアセクションです。もう雑誌などでもおなじみですね。リアのバンパースポイラーも、ツェンダー製のものにデザインが似ています。もしや同じデザインスケッチから型を起こしたか?!テールパイプはデュアルになってます。どんな音がするんでしょうか?ECの音量基準は厳しいと聞いてるので、音量おとなしいのかも知れませんが、フェラーリのあの爆音も検査をパスしてるくらいだから、もしかしたらGTAらしい咆哮を聞かせてくれるかも知れません。雑誌では静かだって書いてたけど。注目は、オーバーフェンダーになったにも関わらず、ちゃんと外に出てきているホイールです。ちょっとツライチっぽいですね。
 

 
エンジンルーム。ロゴが「GTA 3.2」になってる以外は、見慣れたV6の眺めですね。インテークパイプがチタンとかになってたら、ちょっとジェラシーを感じたかも(笑)。中身は、排気量3200cc/出力250psとかなりスープアップされています。いずれにしても、かっこいいエンジンだこと。クーラントのタンクとウォッシャーのタンクが、うちの156と左右反対になってるんですけど、これは左ハンドルだからでしょうか。
 

 
内装はこんな感じです。ご存じの通り、この新しい内装はマイナーチェンジ後の普通の156にも適用されます。センターコンソールが出っ張った感じが、結構自分好みでいいなと思いました。ダッシュパネルの革模様のシボが、現行のより数段深くなってますね。福野礼一郎さんのCG誌での記述で、このシボの制作過程の紹介があり、シボの金型はエッチングを何度も重ねて深さと複雑さを出すと書いてあったんですが、この新しい内装は確実にエッチングの回数が現行より増えてますね、推測するに。内装の変更は特にうらやましくなかったんですが、うらやましかったのがクラッチ。なんか、うちのV6よりクラッチが軽い気がしたんですけど、気のせいでしょうか。感覚的には、現行のV6とTSの間くらいの重さに思えました。

そんな訳で、畏れ多くもGTAと名の付く物体をいろんな角度から観察させていただきました。GTAという名前の割りにはなかなか親しみやすいアピアランスを持ってる反面、伝説のGTAの復活を望んだ向きには少し物足りないのかもな、と偉そうに思ってしまいました。フルエアロに専用アルミホイール、それに強化されたエンジンと足回りを考えると、現行から約140万円増しの544万円という価格はかなり絶妙なところだと思います。BMW3シリーズに対するM3のような位置付けであるとすれば、非常にリーズナブルなプライスに思えます。でも、ここですぐに自分の156を買い換えたいと思わないところが、アルファのおもしろいところですね。以前乗っていた国産某スポーツカーの時は、マイナーチェンジでリヤウイングの形が変わっただけで買い換えたくなったのに(笑)。
排気系に手を入れてかなり自分好みになってきた今の156を売ってまで欲しい、とは正直思わなかったのは情が移っちゃってるからなのでしょうか。フルエアロとあのホイールだけは素直に欲しいです。あっ、でもそれやっちゃうと、GTAの価格を超えてしまうっ。
個人的には、147のGTAが出た時にちょうど自分のクルマの車検が重なったりしたら、そっちの方がアブナイかも知れません(笑)

等長フロントパイプ
マフラーを換えて約2ヶ月、少しボリュームを増して音の抜けが良くなった排気音を楽しんでいたんですが、いろいろなHPを見て回るうちに、フロントパイプ(以下FP)を等長のものに換えてられる方が多いということが分かってきました。156以外でも、例えば155のV6の方も換えられてる方がいらっしゃって、音が俄然良くなるとのコメントが寄せられていたり。結構なお値段のするパーツなのに装着率が高そうなのは、きっと満足度が高いものだからに違いないと思い、音フェチな自分としては(笑)装着すべきでしょう!との結論に達しました。
ご存じのように、156のV6エンジンは横置きのため、前バンクと後ろバンクでセンターパイプまでの距離が違ってしまうのですが、標準のFPですとその距離の違うパイプをそのまま束ねてセンターパイプに送っています。これを、等長FPは短い方のパイプを迂回させて同じ長さにしてから合流させているので、前と後ろのバンクの排気が干渉しにくく排気効率が上がる、という利点があるようです。一般的に言って、標準で付いてくるパーツには二通りあるようで、一つはコストの問題で妥協してるもの、もうひとつは全体のバランスの問題でそれに決定しているので換えるとバランスを崩してしまうもの、があるみたいなんですが、このFPは前者のパーツだろうという思い込みのもとに、交換を決めました。

換装することに決めたものの、どこのメーカーにするかに悩みまして、いろいろ研究してみたんですが、結論としては各社さほど変わらないのでは?という結論に達し、どうせならメーカーに直接取り付けてもらえるらしいというところでARQRAYに決め、工場に向かいました。当日の空と偶然同じような青色の工場にクルマを滑り込ませます。雑誌などでよく見掛ける147のデモカーが、静かに鎮座していました。お盆前の土曜日の夕方、しかもアポ無しの訪問という、今思えばかなりムチャで失礼な状況だったんですが、社長さん自らが対応していただけました。エンジンを冷やすまでに時間がかかるので、数時間後にまた来て、と言われ、地下鉄で一駅の新横浜にあるラーメン博物館に時間つぶしに行きました。

ラーメン博物館のイメージショットです。お盆休み前の土曜日ということで、かなり混んでました。ほんとは純連かこむらさきに行きたかったんですが、どちらも70分待ちくらい。あまり戻りが遅くなるとFP装着中の写真が撮れなくなるので、この時点で一番行列の少なかった旭川ラーメンの蜂屋に並びました。焦がしラードがクセがあると聞いてたんですが、自分にはいい味のアクセントになっていて、なかなかおいしかったです。煮干し系の香りもよく、初めて入ったんですが気に入りました。

余談ですが、ここのセットは昭和30年代の町並みを再現しているということで、自分はその時代は生まれてないのではっきりとは分からないのですが、なにか生活感のようなものまで再現しているような気がします。自分の場合ですと、昭和50年代初頭あたりの記憶はあるのですが、そうそうこんな感じ!という風に記憶が蘇ってくることがありました。ほんと、ここ20年で日本ってすっかり様変わりしてしまったんですね〜。

1時間半くらい時間をつぶして、リフトにクルマが上がってる頃を狙って行きました。そろそろFP装着中だろうと予想して。そしたら、とっても作業を素早く勧めていただいて、もうリフトは降りちゃってました(苦笑)。う〜む、なかなか見ることのできないパーツなのに、もったいない。

くやしいから、展示してあったFPの写真を撮ってきました。後ろバンクのパイプだけメッシュがかぶせてありますが、共振防止のためでしょうか?それとも何か熱に弱いパーツが近くにあるからなのかな。すみません、不勉強なもので。
装着しての感想ですが、一言で言うとなかなか即効性があってコストパフォーマンスが高いパーツかも知れない、といった感じです。今までの音もイイ音だったんですが、どこかマフラーが奏でてるという感じがしてました。FPを換えてみると、エンジンの吐き出す音を活かしてマフラーの音が乗っているといった印象で、よりアルファ自体の音が出てる、いい傾向になってきました。以前も高回転まで踏んで行くと排気音が高域の音になってきてたんですが、交換後は音程が高めの音に変わる回転数が4000回転くらいに下がってきました。つまり、そこそこ飛ばすくらいのペースでも快音を響かせてくれるようになったです。窓を全開にしてトンネルを通過するのが楽しみになった(笑)。あと、アクセルオフ時のこもり気味の排気音がかなり少なくなって、スムーズになったようです。 性能的には計測していないのでわかりませんが、3000〜4000回転くらいの間で、さらにトルク感と回転の上昇の鋭さが増したような気がしますが、計測した訳ではないんで何とも言えません。ただ、前よりスポーティーな性格のエンジンになったような印象を受けました。かといって、音量は前と変わらないんで、日常生活上で我慢を強いられる場面もありません。 デメリットとして、共振とか干渉とかの問題や、アクセルオフ時の笛のような音とかがHPで話題にされてましたが、うちの場合はまったくといって良い程問題はありませんでした。強いてデメリットを上げるとすれば、諭吉さんが出ていった事くらいですか(^^;  見た目が変わらないんでドレスアップしたとは言えないんですが、モディファイとしてはなかなか劇的な変化を味わえるパーツですので、オススメできるかもしれません。ただカタログを見て気が付いたんですが、ARQRAYからいつの間にか156V6用の等長エキゾーストマニホールドが発売になってました。工賃高そう(笑)。 これを入れてしまうと、排気系だけで50万円コースになっちゃうので、エキマニは我慢することにします。



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